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ファシリティマネジメントをデジタル化する方法

施設管理の最適化を実現するためにはテクノロジーをいかに活用するか。企業が競争力を維持するためにも今後必要だ。

22 3月, 2018
Business people using whiteboard in meeting

運営・所有するのがスーパーマーケット、小売チェーン、教育機関、ホテルのいずれであったとしても、ファシリティマネジメントのプロセスとコストを厳しく管理することはボトムラインにとって重要だ。機器を修理するか買い替えるかといった意思決定は、用途や修理履歴、費用等についての洞察がなければ時間とコストを要することになる。

ビジネス・トランスフォーメーション インテグレーテッド・ファシリティーズ・マネジメント ヘッド フィル・クラーク氏は「日常的な事柄や活動がデジタル・ビジネスインテリジェンスとして記録されるならば、サービス業者との対話を改善して大幅な効率化を牽引し、透明度や説明責任を向上させ、手間のかかる事務作業を削減し、クライアントやパートナーの不動産の価値を増加させられる」と語る。

こうした日常的な作業には、従業員によるスペース利用の追跡、コピー機や空調等の機器のメンテナンス、施設の清掃監視等が含まれる。

企業はビルの修繕維持の管理、エネルギー管理の改善、従業員中心のコンシェルジュ・サービス等についてより多くの書類を「エンド・ツー・エンド」の自動化プロセスに置き換えている。こうした統合化は効率性や有効性のハードルを高めただけではなく、透明度、可視性と認証性について新たな基準を定めている。

しかし当然ながら、テクノロジーを巡り展開されるレースで負け組に賭けることを恐れ、速やかな投資に消極的な組織もある。信頼できるパートナーによる選択肢についての助言がなければ、組織がデジタルFMに即飛び込むことをしり込みするのももっともである。

以下に、デジタル化を容易にする初期的ステップを提供する。

 1.業務のギャップの特定

こうしたギャップは、注文、修理の予約、請求等の書類作業や電話が多すぎて連絡ミスが生ずることが原因である場合が多い。社内外(ベンダー等)の多数のスタッフが同じプロジェクトに関与すると、問題が複雑化しがちだ。実施する作業が正確に伝えられないことも、追加的な費用発生といった非効率につながる可能性がある。

例えば、ピザハットの法人施設部門は米国全土の法人所有店舗の修繕維持、設備増強、機材導入や省エネを監督する。2012年5月、ピザハット経営陣はコールセンター・ソリューション・システムが同社のニーズを満たしていないと判断した。オペレーターは施設で何が起こっているのか知らされていないと感じることが多く、連絡ミスの責任がベンダーにあるのか、コールセンターまたはレストランにあるのかの判断は困難だった。

2.適切なテクノロジーの選択

インテリジェントな事業決定を率先する、データ追跡、接続、評価、分析のための技術やシステムに投資するべきである。ピザハットの事例では、施設チームが前線からの作業注文を管理する便利なスマートフォン・アプリが解決策となった。このアプリは貴重な時間を節約し、レストランにより優れた、迅速なサービスを提供することに貢献した。アプリの技術は、コリーゴ・エンタープライズ・プラットフォームの一部である。このプラットフォームは、ピザハットの会計ソフトウェアである「iPayables」との統合も可能にし、ベンダー支払手続の簡素化も視野に入っている。

当社では、家族経営企業から政府機関まで、幅広いクライアントにビジネスインテリジェンスを提供するテクノロジー・ソリューションの1つとしてコリーゴを活用している。コリーゴは基本的作業を対応可能なテクニシャンやベンダーに自動的に発注し、業務通知を発信して正確な請求を確保する。

クラウドベースのシステムであり、ステークホルダーは例えばベンダーやテクニシャンがどこで何時間作業をしたかといった、作業の進捗状況を確認することができる。これは、全当事者、すなわち施設管理担当者、ベンダー、下請け業者、及びスペース利用者を1つのデジタルネットワークに接続することで実現されている。

ポータルや携帯アプリの利用も、コミュニケーションを強化している。あらゆる事柄がデジタルで記録されることで書類作業が排除され、企業はデータを分析することで戦略的意思決定を支える業務についての洞察を得ることができる。

3.統合と協業

自社の組織に、技術的に洗練された戦略的・分析的思考のできる従業員がいる(またはそうした従業員にアクセスできる)ことを確保するべきである。既存の従業員にOJTや強化研修を実施する必要もあるかもしれない。

あらゆるテクノロジー統合の成功には、チームワークが必要だ。ファシリティマネジメント(FM)チームはITや人事と協働し、スタッフや契約業者が一貫した質の高い作業を可能にするツールを有することを確保しなければならない。

多くの企業は、デジタルFMへの移行に、既にツールや技術、人材を有するサービス業者の協力を必要とする。今日の企業は、より豊かなデータを把握して施設管理プロセスを自動化するため、スマート端末とIoTに関する戦略を統合する機会が過去よりも増えている。

クラークは「デジタル化は施設をより良く監視し、管理するより豊かなデータの獲得を可能にする。これは費用節減に役立ち、業績向上が確保される」と語る。

このデジタルドライブの時代において、企業は規模の大小を問わず、膨大なデータやテクノロジーを調べ、採用することを求められている。競争力を維持するためには、業務上の課題を乗り越える新たなテクノロジーの活用が不可欠だ。

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