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「ジャパン・ハウス ロンドン」開業
日本の海外発信拠点、JLLが運営受託

外務省の情報発信プロジェクト「ジャパン・ハウス」が2018年6月21日にロンドンに開館した。日本の魅力を海外に発信する、まさに日本の「顔」となる広報拠点である。今回のプロジェクトを担当したJLL日本 不動産運用サービス事業部は今回のプロジェクトで培った知見を別の事業で活かしていく腹積もりだ。

9月 05, 2018

JLLが運営管理「ジャパン・ハウス ロンドン」開業

「日本のファン」を増やすための海外情報発信拠点が始動した。

JLLが外務省から運営管理業務を一括受託している日本の海外発信拠点「ジャパン・ハウス ロンドン」が6月21日に開館した。日本の多様な魅力や政策を海外へ発信するための情報拠点として、2017年4月にサンパウロ、同年12月にロサンゼルスで一部先行開館。ロンドンで3都市目となる。日本への関心を喚起してもらい、新たな交流を生み出していくことが目的だ。

日本と英国双方の視点を持ってプロジェクトを進行し、現地の人々に対して気軽に日本に触れてもらえる施設空間づくりを重視した。施設運営を担う現地事務局の主要メンバーとして長年にわたって文化事業、日本の観光業に携わってきた現地スペシャリストが館長、企画局長、PR局長を務める他、施設の事業化に向けてコーポレート開発局長も起用する。

多彩なプログラムで日本の魅力を発信

ジャパン・ハウス ロンドンは、文化的・商業的建造物が多く所在するハイストリート・ケンジントンエリアの地上6階建ての歴史的建造物に開館。地下1階-地上2階までの3フロア、施設面積は約2700㎡となる。空間デザインはインテリアデザイナーとして国際的に評価される株式会社ワンダーウォールの片山正通代表が手掛け、3フロアを一体的に結ぶために新設した円形のガラスエレベーターと、その周囲にスパイラル階段を配する斬新な内装が目を引く。地上1階は物販、カフェスタンドを中心に、オフィスや会議室を配置。2階はレストランゾーンとオフィス区画が同居。日本料理の真髄を味わえる和食レストランを誘致。オフィス区画には政府関連団体が入居する。そして地下1階は展示・多目的スペース、セミナールームとなり、日英の高名なデザイナーやクリエイター等と連携しながら、日本の文化に触れてもらうワークショップやイベント、日本の技術力の高さを示す展示会などが実施される。開館後はジャパン・ハウス巡回展の1つである建築家・藤本壮介氏による展示「SOU FUJIMOTO:FUTURES OF THE FUTURE 藤本壮介 未来の未来」(2018年6月22日-8月5日)や、地域活性化プロジェクトとしても知られる新潟県燕三条地域の金属製品とモノづくり技術を紹介する展示「BIOLOGYOF METAL: METAL CRAFTSMANSHIP IN TSUBAME-SANJO 燕三条 金属の進化と文化」(2018年9月6 日-10月28日予定)など、地方創生にも通じる魅力的なプログラムを順次開催していく。

目標来場者数は達成目前

開館日の翌日、6月22日から一般公開が始まった。初日の来場者数は3,800人超。年間の目標来場者数は127,000人に設定していたが、8月中旬の段階で100,000人を突破。9月中での目標到達が見えてきた。今回のプロジェクトを担当したJLL日本 不動産運用サービス事業部 事業部長 柏木伸之は「ロンドンをはじめ、欧州で日本の文化に興味を抱く人々が増えているためだろう」と、予想以上の反響に手応えを感じている。

ジャパン・ハウス ロンドンは開業場所の選定から、ビルオーナーとのリース交渉、ビル内の大規模改修に伴う行政との折衝、入居テナントの誘致、そして施設運営までJLL日本 不動産運用サービス事業部が手掛けた初の海外プロジェクトだ。不動産はローカル色が強く、現地の事情に精通していないと思ってもみない「壁」に直面することがある。JLLでは今回のプロジェクトで学んだ施設づくり、施設運営に関する知見を基に別の事業に活かす考えだ。柏木は「海外で何らかの施設運営を始める際にワンストップでサポートすることができる」と自信のほどをのぞかせている。