事例紹介

センタラグランドホテル大阪 – ホテル開業支援事例

タイのセンタラ ホテル&リゾーツが手掛ける高級ブランドホテルの日本第一号店「センタラグランドホテル大阪」が開業。コロナ禍による行動規制、商習慣における見解の相違などの課題がある中、JLLは複数の関係者の“橋渡し役”として意見調整をとりまとめ、プロジェクトを推進、当初工期・予算内での開業を支援した。

場所

大阪市浪速区難波中2-11-50

スポットライト

プロジェクトマネジメント、開業準備コンサルティング

規模

地上33階、客室数515室

不動産タイプ

ホテル

タイを代表するホテルチェーンであるセンタラ ホテルズ&リゾーツが展開する高級ブランドホテルの日本第一号店となる「センタラグランドホテル大阪」が2023年7月1日に開業を迎えた。

大阪におけるレジャー観光の中心地である難波エリアを象徴する大規模複合施設「なんばパークス」の拡張エリアにあたる「なんばパークス サウス」内に位置し、新たなランドマークとして開業前から注目を集めてきた。JLL日本 プロジェクト・開発マネジメント事業部は施主代理としてホテル開発におけるプロジェクトマネジメント業務を受託し、当初予算・工期内での開業を支援した。また、ホテルズ&ホスピタリティ事業部は綿密な市場調査による費用対効果の高い人員配置などの運営体制構築をはじめとする開業準備に貢献した。

課題

本プロジェクトは、センタラ ホテルズ&リゾーツ、大成建設、関電不動産開発の3社が出資する他、設計・施工を大成建設、ホテル運営はセンタラ ホテルズ&リゾーツが担当しており、プロジェクトを進めていく上で、それぞれ立場が異なる投資家3社による合意形成が必要不可欠であった。

そうした中、新型コロナウイルス感染症拡大による渡航制限、オンライン会議によるコミュニケーションの難しさ、日本でのホテル運営は本件が初となるセンタラ ホテルズ&リゾーツにとって日本のホテルマーケットや商習慣の見解の相違は新たなチャレンジとなっていた。

一方で、資金調達時の計画で定められた開業期日内でプロジェクトを完了しなければならなかった。

アプローチ

センタラ ホテルズ&リゾーツはプロジェクトを進めるうえでの課題をJLLタイのホテルチームに相談。その結果、ホテル開発に精通したJLL日本 プロジェクト・開発マネジメント事業部がセンタラ ホテルズ&リゾーツの代理となるテクニカルアドバイザーとして本プロジェクトに参画。日本国内に開設したモックアップルームの評価・報告をはじめ、日本の建築法規・商習慣・物価を含めて、日本でのホテル開発に関する各種情報の提供と、立場が異なる複数の関係者の“橋渡し役”として意見の調整・とりまとめに貢献した。この結果、JLLが有する国内外のホテル開発に関する豊富な知見・ノウハウと、海外顧客とのコミュニケーションに精通している点が評価され、JLLにホテル開発全体を管理するプロジェクトマネジメント業務が委託されることになった。

また、日本のホテルマーケットに関する情報不足を補うためにJLL日本 ホテルズ&ホスピタリティ事業部がホテルコンサルタントとして起用された。開業日に向けてプロジェクトのスケジュールをハンドリングした他、投資家の意見調整、運営スタッフの人員配分などの運営体制に関するアドバイス、開業準備段階で想定される各種課題に対して事前対応などを担った。

成果

「タイと日本の美と文化の融合」をコンセプトに掲げる洗練された空間を特長とする、スイートやコネクティングルームを含めた全515室の客室、8つのレストラン・バー、クラブラウンジ、フィットネスセンター、タイ式スパ、イベントルームを有し、最上階となる33階には大阪の街並みを一望できるルーフトップレストランを備えた同ホテルが完成。当初予定していた工期・予算内で無事開業を迎えることができた。

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クライアント&JLL担当者の声
クライアント

2025年に開催される大阪・関西万博に向けて、タイから日本へ訪れる観光客も急増すると見込んでおり、当ホテルも素晴らしいパフォーマンスを発揮するのではないでしょうか

センタラ ホテルズ&リゾーツ ビジネスディベロップメント&インベストメント ヴァイスプレジデント カタ・ブンソンパイサン氏は次のように述べている。

「新たに誕生した『センタラグランドホテル大阪』は客室数515室を誇り、数百名のゲストに対応できるルーフトップレストランを最大の魅力とする、当グループにおける日本でのフラッグシップホテルと位置付けています。2025年に開催される大阪・関西万博に向けて、タイから日本へ訪れる観光客も急増すると見込んでおり、当ホテルも素晴らしいパフォーマンスを発揮するのではないでしょうか」

JLLは国際的なプロジェクト推進に精通されていることから、センタラ ホテルズ&リゾーツ様と日本側との橋渡しとなる役割を期待し、プロジェクトマネージャーを委託

大成建設株式会社 都市開発本部 開発事業部 課長 渡邉 真弥氏は次のように述べている。

「株式会社ニッピ様が大阪難波に所有する約1haの土地に対して、2016年に当社が有効活用提案を行ったところから始まりました。本プロジェクトはこの有効提案の一部事業としてセンタラ ホテルズ&リゾーツ様、関電不動産開発様、そして当社が事業主となり、足掛け7年におよぶプロジェクトを推進してきました。

JLLは国際的なプロジェクト推進に精通されていることから、センタラ ホテルズ&リゾーツ様と私ども日本側との橋渡しとなる役割を期待し、プロジェクトマネージャーを委託させていただきました」

高級ホテルへの投資を中心にしたいと考えており、その試金石として今回のプロジェクトに出資させていただきました

関電不動産開発株式会社 開発事業本部 都市開発事業部 部長 吉村 隆氏は次のように述べている。

「アフターコロナを迎える今後、当社としてはバジェットホテルではなく、スーパーラグジュアリー、ラグジュアリー、アッパーアップスケールなどの高級ホテルへの投資を中心にしたいと考えており、その試金石として今回のプロジェクトに出資させていただきました。施設開発においてセンタラ ホテルズ&リゾーツ様と日本側との意思疎通を円滑に進める上でJLLに尽力いただきました。工事を非常にスムーズに進めることができ、大変感謝しています」

JLL担当者

JLL日本 プロジェクト・開発マネジメント事業部 部長 山野 絢子は次のように述べている。

「プロジェクトが始動した当初、JLLタイ ホテルチームがセンタラ ホテルズ&リゾーツ様をサポートするなど、アジア各国に支社を持つJLLのグローバルネットワークを活用いただきました。また、JLLは国内外でプロジェクトマネジメントの多種多様な経験と実績、そして手法を有しており、今回のプロジェクトで生じた課題に対して、JLLの知見・ノウハウを駆使して一つずつ丁寧に取り組むことにより、スケジュール・予算ともに当初の予定どおりに収めることができました」

JLL日本 ホテルズ&ホスピタリティ事業部 ヴァイスプレジデント 平岡 賢人は次のように述べている。

「2023年7月1日の開業予定日に向け、プロジェクトがスケジュール通り進捗しているかを管理した他、開業準備時に想定される問題などに事前に対処しました。JLLは日本を含めた世界各地のホテルマーケットに関する豊富なデータを保有しており、なおかつホテル投資やホテル運営など、多彩なバックグラウンドを持つメンバーが揃っています。JLLならではのこの2つの強みを提供し、今回のプロジェクトを支援することができたと自負しています」

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