リサーチ
東京ロジスティクスマーケットサマリー 2023年第3四半期
2023年 11月 09日
2023年第3四半期の東京ロジスティクス市場(物流不動産市場)の動向をまとめています。
東京の物流不動産市場:新規供給続き空室率は高止まり
需要と供給
第3四半期にオンライン小売業、3PL企業 等による旺盛な需要が持続し、大型の新 規供給を吸収したことから、ネットアブ ゾープションは405,000㎡となり、2023 年第1四半期から第3四半期では1,820,000 ㎡となった。
第3四半期の東京圏の新規供給は5棟 504,000㎡となり、ストック(総賃貸可能 面積)は前期比3%、前年比19%増加した。
第3四半期の東京圏の空室率は7.6%とな り、前期比0.3ポイントの上昇、前年比 2.6ポイントの上昇となった。東京ベイエ リアの空室率は8.9%と前期比1.7ポイント 上昇となった一方、内陸エリアは7.1%と 前期比0.3ポイント低下となった。
東京の物流投資市場:売買市場では売り物なく売買金額減少
賃料
第3四半期末時点の東京圏の賃料は月額坪 当たり4,579円となり、前期比0.8%の上 昇となり、前年比1.0%の上昇となった。 ベイエリアは新規供給の高い賃料水準に よって、前期比2.1%の上昇となり、内陸 エリアは前期比横ばいとなった。
投資市場
投資利回りの低下と緩やかな賃料上昇を 反映し、東京圏の物流施設の価格(専有単 価)は上昇傾向が続いている。
今後の見通し
賃貸市場では供給の増加により空室率が高 止まりしているが、2024年以降供給が減 少する見込みであり将来的な空室率低下が 予想される。 賃料の低いサブマーケットでの新規供給に よる賃料下押し圧力があるものの...