ジャパン プロパティ ダイジェスト2024年第2四半期
2024年第2四半期時点の日本のオフィス、リテール(店舗)、ロジスティクス(物流)、ホテル市場の空室・賃料・価格動向、需要・供給動向及び見通しをまとめています。
モメンタムがばらつく賃貸市場 地方都市に波及する投資市場
経済動向
6月のオックスフォード・エコノ ミクスの経済成長予測によれば、 2024年の日本の実質GDP成長率は 前年比0.9%増となる見通しである。 3か月前の予測から0.1ポイントの 下方修正となった。背景には、自 然災害や一部自動車メーカーの生 産・出荷停止の影響を含む景気の 動きによるものではないいくつか の特殊要因の影響が挙げられる。 2025年の成長率は0.3ポイントの 上昇修正となっている。
不動産投資市場
世界の都市別投資額ランキング
世界の都市別ランキングでは、東京は2024年上半期の 不動産投資額が110.2億ドルで1位となり、2024年第1 四半期から首位を維持している。大阪は2024年上半期 の取引額が36.3億ドルで18位となり、2024年第1四半 期の16位からやや後退したものの、20位圏内を維持し ている。
アルゴリズム、レジリエンス、脱炭 素とデータセンター不動産投資市場
日本のデータセンター市場は、売 上ベースで、先進国(MSCIワー ルド指数構成国23か国のうち⾹港 を含まない22か国)のうち、米国 に次ぐ第2位の市場規模となって いる。アジアパシフィック地域で は最大の市場であり、オーストラ リア、ニュージーランド、シンガ ポールが続く。日本のデータセン ター市場の成長率は2027年には 10.8%へ加速する見通しである (Statista)。成長の牽引役には、 AIの利活⽤の増大を含むデジタル トランスフォーメーション(DX) やクラウドサービスによる需要増 加が挙げられる。日本のデータセ ンター産業はこの成長機会を活か し、技術⾰新や持続可能性に注⼒ しながら、市場シェアを拡大して いくことが期待される。
日本のデータセンター市場が発展してきた背景には、地理的な条件 ( 北 米 ・ 欧州等 、 ア ジ ア パ シ フィック地域等との接続)、政治 的安定性(WGIパーセンタイル 86.7)、世界的に自然災害が激甚 化・頻発化する中において重要性 を増す高度な防災・減災対策を含 む優位性が挙げられる。
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