リサーチ
福岡ロジスティクスマーケットサマリー 2023年第3四半期
2023年 11月 09日
2023年第3四半期の福岡ロジスティクス市場（物流不動産）の動向をまとめています。
福岡物流マーケット：新規供給により空室増加、既存物件は変わらず高稼働
需要と供給
第3四半期も福岡の物流施設に対する需要 は堅調であり、新築物件に対する需要に よってネットアブゾープションは30,200 ㎡となった。開発中の物件についてもテ ナントの内定が見られ、底堅い需要が続 いている。
第3四半期は1物件100,000㎡超の新規供 給があり、ストック(総賃貸可能面積)は 前四半期から9.2%増加し、1,195,000㎡と なった。第4四半期にも1物件の新規供給 が予定されている。
福岡物流マーケットの投資市場：投資需要は強いが、投資機会は限定的
賃料
第3四半期末時点の賃料は月額坪当たり 3,335円となり、前期比0.9%上昇、前年 比1.0％の上昇となった。新築物件の高い 賃料水準が既存物件にも波及しながら上 昇が続いている。
投資市場
投資利回りの低下と緩やかな賃料上昇を 反映し、福岡の物流施設の価格(専有単 価)は上昇傾向が続いている。
物流施設の売買は限定的だが、現在開発 プロジェクトが多数進捗しており、今後 の投資額増加が期待される。
今後の⾒通し
大型の新規物件が完成し、一時的に空室は 増えているが、空室のある物件の数は少な く、既存物件は高稼働が続いている。テナ ント内定が進んでいる開発案件も多く、需 給のタイトな状況が続くと考えられる。
全国的に土地価格や建築コストは上昇が続 いており、福岡の新規供給物件も影響を受 けて賃料上昇が続くと予想される。
