2018年第1四半期 東京ロジスティクス市場
東京圏の空室率 前期比1.2ポイント上昇の5.3%
総合不動産サービス大手のJLL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:河西利信)は、東京圏※1のロジスティクス市場2018年第1四半期の動向をまとめました。
空室率
東京圏の空室率は5.3%、前期比1.2ポイント上昇、前年比1.4ポイント上昇となった。東京ベイエリア※2の空室率は0.0%、前期比1.0ポイント低下、前年比1.3ポイントの低下となった一方、内陸エリア※3は8.4%となり、前期比2.3ポイント上昇、前年比2.9ポイント上昇となった。
賃料
東京圏の月額賃料※4は月額坪当たり4,189円、前期比0.3%下落、前年比1.3%上昇となり、5四半期ぶりに下落した。新規供給物件が内陸エリアに集中したために、東京圏全体の平均賃料が下落した。東京ベイエリアは前期比横ばい、内陸エリアの賃料は同0.1%上昇となった。
「グローバル ロジスティクス プロパティ クロック※5」をみると、東京圏の賃料は引き続き「上昇減速」フェーズを維持しています。
図表:2018年第1四半期 グローバル ロジスティクス プロパティ クロック
価格
東京圏の価格は前期比0.4%下落、前年比6.4%上昇となった。投資利回りは横ばいで推移も賃料が小幅下落し、価格は5四半期ぶりに下落した。投資市場は活発化しており、J-REITや私募ファンド等による取得がみられた。
見通し
賃貸市場では、今後も需要は堅調に推移するとみられる一方、供給予定が大規模となっていることから、空室率は上昇し、賃料は一部エリアにおいて下押し圧力が加えられる見通し。投資市場では、安定した賃料収入で成長が続く当該セクターに対する投資家の関心は続くとみられることから、投資利回りは一層の低下余地があるとみられ、これを反映して価格は緩やかに上昇する見通し。
【補足】
- 1 東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
- 2 東京ベイエリア:東京都、神奈川県、千葉県の東京湾に近い物流エリア(大田区、江東区、横浜、市川など)
- 3 東京内陸エリア:東京圏のうち、東京ベイエリア以外の内陸物流エリア(八王子、厚木、柏、川島など)
- 4 月額坪あたりの賃料、共益費込
- 5 世界の主要都市の賃料動向を時計に見立てて“見える化”したJLL独自の市場分析ツールで、四半期ごとに発表しています。
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。フォーチュン500に選出されているJLLは、不動産オーナー、テナント、投資家の皆さまのアンビション実現を支援します。2017年度は、総売上高79億米ドル、約4億2,300万㎡(約1億2,800万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,700億米ドルの取引を完了しました。2017年末現在、世界80ヵ国、従業員約82,000名以上、300超拠点で展開しています。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、2017年12月31日時点で総額581億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、96事業所で37,000名超のスタッフを擁しています。JLLは、2017年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックにて計23の賞を受賞しました。また、リアル・キャピタル・アナリスティックスより、7年連続でアジア太平洋地域のトップ投資アドバイザーに選出されています。