JLL、大阪Aグレードオフィス空室率・賃料 2018年第3四半期を発表
賃料が2009年第1四半期以来2万円台に回復、空室率1.1%、7四半期ぶりに上昇
総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西 利信)は、2018年第3四半期の大阪Aグレードオフィス空室率及び賃料を発表しました。
大阪Aグレードオフィス市場
空室率
7四半期ぶりに上昇
空室率は1.1%、前期比0.3ポイント上昇、前年同期比1.5ポイント低下した。新規供給の空室を反映し、7四半期ぶりに上昇した。
賃料
17四半期連続で上昇 、2009年第1四半期以来2万円台に回復
月額坪当たり20,267円(共益費込)、前期比2.0%上昇、前年同期比11.0%上昇となり、17四半期連続で上昇した。賃料の上昇ペースは減速したものの引き続き前年比2桁台の強い水準を示し、賃料は2009年第1四半期以来初めて2万円台に回復した。
価格・投資利回り
価格は20四半期連続で上昇
価格は前期比7.5%上昇、前年同期比27.5%上昇し、20四半期連続で上昇した。賃料上昇と投資利回りの低下を反映した。
見通し
賃貸市場は、需要は堅調となる一方で2020年まで供給は限定的となっていることから、空室率は一層低下し、賃料の上昇モメンタムを下支えする見通し。投資市場は、投資利回りは一層低下する可能性があり、これと賃料上昇を反映して価格は上昇すると予測される。
JLL関西支社長 山口 成樹は、次のように述べています。
「近畿地域の経済は自然災害による影響がみられながらも緩やかな拡大を続けており、労働市場の需給は引き続き引き締まっています。こうした状況の中、大阪のAグレードオフィスビル賃貸市場では、4四半期ぶりとなる新規供給『なんばスカイオ』が好調な予約契約率で竣工、一方既存ビルでは空室率は一層の低下が観測され、賃料の年間上昇率は2四半期連続で2桁台を記録。平均賃料は2009年第1四半期以来初めて2万円台に回復しました。今後は、2020年まで供給予定が限定的となっていることから、賃料は上昇ペースの加速が期待される一方で、二次空室を含む空室獲得競争に拍車がかかる可能性があります。
投資市場では、引き続き国内外投資家による大阪への投資意欲は高まっています。当四半期は、松下IMPビルを含む複数オフィスビルの取引を背景に、大阪の投資総額が日本全体に占める割合の40%程度となり、統計開始以来1四半期として過去最大の割合を記録しました。今後も投資家の関心は継続する見通しです。また、金利上昇が不動産所有者に与える影響に注視する必要があります」
大阪Aグレードオフィス マーケットサマリーは四半期ごとに発表予定です。
|
大阪Aグレード |
対象エリア | 中央区、北区
|
延床面積 | 15,000㎡以上 |
基準階面積 | 600㎡以上 |