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News Release

Tokyo

2012年版グローバル不動産透明度インデックスを発表

世界の不動産市場で透明度が向上日本は25位、透明度依然として低水準、トップは米・英・オーストラリア


​​​2012年8月23日 東京

ジョーンズ ラング ラサール(本社イリノイ州シカゴ、社長兼最高経営責任者コリン・ダイアー、NYSE JLL)とラサール インベストメント マネージメント(本社イリノイ州シカゴ、最高経営責任者ジェフ・ジェイコブス)は、世界の不動産市場の透明度を数値化した当社独自の隔年調査である「グローバル不動産透明度インデックス」 (以下、インデックス)の2012年版を発表しました。

インデックスは不動産投資家や法人テナントが海外市場で不動産を取引、所有、運営する際に重要なデータと分析結果を提供しており、透明度改善を目指す政府や業界団体にも活用されています。2012年版のインデックスは、世界97の不動産市場の透明度を、83の要素に着目して数値化しています。

今回のインデックスによると、不動産市場の透明度向上に向けた動きは、金融危機後の2008年と2009年に減速しましたが、その後、市場の回復を受けて、新たな勢いを取り戻しています。マーケットファンダメンタルズに関するデータやパフォーマンス測定の改善、ならびに上場ビークルのガバナンス向上に牽引される形で、対象市場のおよそ90%で、前回2010年の調査から着実な改善が見られました。
 
インデックス最新版の主な調査結果は以下の通りです。
  • 世界で最も透明度が高かったのは米国。英国とオーストラリアが僅差で続いた。「透明度高」に分類されたのは、上記3市場のほか、オランダ、ニュージーランド、カナダ、フランス、フィンランド、スウェーデン、スイス。 
  • 成長市場であるMIST (メキシコ・インドネシア・韓国・トルコ)の韓国を除く3市場が著しい躍進を再び示し、透明度が最も向上した市場の上位にランクインした。トルコは「透明度向上」のランキングで、再び世界トップとなった。
  • ​地域別に見ると、透明度が最も向上したのは中南米だった。ブラジルのTier 1都市は透明度向上度で世界2位にランクされ、透明度の水準も「中高」カテゴリーに含まれる。同じくメキシコは透明度向上ランキングで世界第3位だった。
  • 中東欧(CEE)内のコア市場が主流市場に迫り、これまで西欧と中欧のコア市場の間に存在した透明度のギャップが実質的に解消された。例えばポーランドは西欧に匹敵するレベルの透明度となり、今ではコア市場のひとつとみなす投資家もいる。
  • 日本(25位)と韓国(41位)の透明度は前回調査から多少向上したものの、他の主要経済大国と比べ依然として低い結果となった。両国とも、オフィスセクター以外のマーケットファンダメンタルズの情報が乏しく、共益費に関する透明度が低い点で共通している。
  • 環境サステナビリティが不動産に関する意思決定において重要情報になりつつあることを反映して、不動産サステナビリティ透明度インデックスを新たに開始した。28ヵ国を対象とした新インデックスでは、英国、オーストラリア、フランスが最上位となった。英国は建築エネルギー効率化規制の歴史が最も長く、世界初の「環境不動産」の格付けシステムを導入した実績がある。オーストラリアは環境に関する新しい法律・規制・インセンティブを世界に先駆け試験的に実施してきている。

2012年 不動産透明度の高い市場

アジア太平洋地域 
アジア太平洋地域における主な調査結果は以下の通りです。

  • 不動産透明度のレベルは、地域内の各市場により大きな開きがあった。世界でも最も透明度の高い市場であるオーストラリア(3位)とニュージーランド(5位)に加え、香港(11位)とシンガポール(13位)も、西欧諸国に匹敵するほどランクが高い結果となった。一方で、世界で最も透明度の低い水準であるベトナム(68位)や今回の調査から対象国に加わったモンゴル(88位)などもこの地域に含まれている。
  • 日本と韓国は、経済発展の水準が相対的に高いにもかかわらず、不動産透明度は依然として、驚くほど低い結果となった。日本は世界で25位(前回26位)と、他の主要経済大国よりもはるかに低い状態が続いている。韓国はこの2年間で多少の向上はあったものの、ランクは41位(前回42位)と、中国のTier 1都市と比べても遅れをとっている。日韓両国は、オフィスセクター以外のマーケットファンダメンタルズの情報が相対的に乏しく、共益費に関する透明度が低い点で共通している。
  • 日本はサブインデックスの「投資パフォーマンス測定」の項目で2010年版から大きく進展し、今回の調査ではグローバルランクのトップ10にランクインした。アジア太平洋地域はこの項目で概ね高いスコアを獲得し、同地域の4分の3がグローバルランクの上位半分にランクされている。
  • ほとんどの国で透明度が2010年調査より向上。グローバルのランキングで上昇が著しかったのが、中国の諸都市、香港、新興東南アジア諸国(フィリピン、インドネシア、ベトナム)。特に、新興東南アジア諸国の透明度の躍進が大きく、マーケットデータの充実や、規制・取引プロセスの漸進的な改善の結果、透明度総合スコアの向上で世界トップ10にランクされた。
  • インドと中国は、前回2010年版のグローバルランクでは僅差だったが、中国はこの2年間でインドを引き離し、中国のTier 1都市は透明度「中高」カテゴリーに迫っている。中国の一部地域では、売却物件情報の正確性や、不動産業者の行動規範など悪化する点もみられた。これは、過熱した住宅市場を沈静化させようとする政府の政策によるものである。対照的に、インドのTier 1都市は、スコアは多少の改善はみられたものの、政府機関と市場監督機関が規制および法的介入の強化をほとんど行わなかったことから、グローバルランクはわずかに後退した。

ジョーンズ ラング ラサール社日本のリサーチ事業部長である赤城威志は「日本は金融危機後の市場回復が震災発生により遅れたことで、前回の2010年調査から僅かな改善にとどまった。ただその中でも、各種団体によるインデックス整備の動きが、着実に市場透明度の向上につながりつつあり、『投資パフォーマンス』の項目においてはグローバルで10位にランクされています。これらの他にも市場透明度の改善に向けたいくつかの動きがみられる中で、今後の市場回復も後押しとなり、徐々にではあるものの透明度の更なる改善が期待されます」と指摘しています。

不動産透明度インデックス ‐ アジア太平洋地域の20市場
 
【グローバル不動産透明度インデックスとは】
グローバル不動産透明度インデックスは、ジョーンズ ラング ラサールとラサール インベストメント マネージメントによる各国拠点に対する調査と定量的市場データに基づいて作成されています。調査は1999年から実施され、2年ごとに更新。2012年版透明度インデックスは、第7版となります。

各市場において、83の質問項目に関するデータ収集と、拠点ごとのリサーチ部門とビジネスリーダーによる回答によって評価しています。83の質問項目は13の透明度トピックスに分けられ、さらに5つのサブインデックス ‐ 「投資パフォーマンスの測定」、「マーケットファンダメンタルズ」、「上場ビークルのガバナンス」、「規制と法制度」、「取引プロセス」 ‐ に分類されます。各市場の総合インデックスは、83の質問項目を加重平均したスコアから算出されます。

不動産透明度の総合スコアは、「1.0」から「5.0」までの段階に分類され、「1.0」の国・市場は、総合的に不動産透明度が高いことを意味し、「5.0」は、不透明な国・市場を意味します。各国・市場は、透明度「高」、「中高」、「中」、「中低」、「低」の5段階の透明度に分類されます。

インデックスは、複数地域を比較できる情報を提供する、投資家向けのリスク管理ツールであり、投資家はその比較情報に基づいて世界的、地域的な投資戦略を策定し、各国への投資配分目標を設定できます。また、法人テナントは世界各地の様々な不動産運営環境をより効率的に評価できます。市場の透明度が高まることによって、賃料比較は容易になり、戦略的行動の選択肢は増え(例、セール・アンド・リースバックの実施)、取引や施設管理の効率性も高まります。

2012年版では、環境サステナビリティの項目新設に加え、主に3つの透明度トピックスで改良が成されました。最新版の改良点は以下の通りです。

  • 直接不動産投資、上場不動産証券、非上場不動産ファンドに関する投資パフォーマンスについて、より多くの定量的測定法を組み込んだ。 
  • 経験に基づく詳細な時系列のデータ及びデータベースの利用可能性についてより実践的な測定法をとることによって、不動産市場のファンダメンタルズをより深くカバーした。
  • 透明度インデックスの対象範囲をサハラ以南のアフリカ地域(アンゴラ、ボツワナ、ガーナ、ケニヤ、モーリシャス、ナイジェリア、ザンビア)、中米(バハマ、ケイマン諸島、グアテマラ、ホンジュラス、ジャマイカ、プエルトリコ)、ブラジルのTier 2都市、イラク、モンゴル、セルビアなどの新市場にまで拡大した。不動産透明度インデックスの対象は現在、世界97の不動産市場となり、2010年版より16市場増加した。




 
ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルサービス会社です。世界中に存在する専門家チームが、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、総合的なサービスを提供しています。2011年度のグループ売上高は約36 億ドルにのぼり、全世界70 ヵ国、1,000都市超の顧客に対し、200の事業所でサービスを提供しています。 当社はプロパティ・マネジメント・サービスならびに企業向けファシリティ・マネジメント・サービスのリーディングカンパニーとして、約1 億9,500万平方メートル(約5,900 万坪)の不動産を管理しています。 ジョーンズ ラング ラサール グループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネージメントは総額470億ドルの資産を運用しています。

ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動は50年超にわたり、現在14ヵ国、79 事業所で22,200名超のスタッフを擁しています。弊社は、2012年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィック(スポンサー:HSBC)で「最優秀不動産コンサルタント賞(5つ星賞)」を9ヵ国・地域で受賞、 「Highly Commended(称賛に値する企業)賞」を3ヵ国・地域で受賞しました。