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News Release

グローバル・キャピタル・フロー(2011年末)

投資家のクロスボーダー志向が一層鮮明にアジア太平洋の投資家は米州・欧州により多くの投資機会を求める


2012年3月13日 東京

ジョーンズ ラング ラサール(本社イリノイ州シカゴ、社長兼最高経営責任者コリン・ダイアー、NYSE JLL)がまとめた分析レポート「グローバル・キャピタル・フロー(2011年末)」によると、2011年通年の商業用不動産への直接投資額は4,106億米ドルと、前年比で28%増加しました。主な特徴は、以下の通りです。

  • 総投資額のうち、クロスボーダー投資の割合は2011年、31%に増加(2010年は27%)
  • 2011年第4四半期を見ても、クロスボーダー投資は総投資額の30%を構成し、安定的に推移
  • 2011年の世界の都市別取引額は、トップがロンドンで、以下、ニューヨーク、パリ、東京、シンガポールが上位5位を占めた
  • 2012年の不動産取引額は2011年並みと予想されるが、下振れリスクが残る
  • アジア資本は地域内外でクロスボーダー取引を活発化
  • 投資家は引き続きオフィスセクターを選好、リテールも人気を増す

当社のグローバル・キャピタル・マーケット・リサーチ・ダイレクター、デイヴィッド・グリーン・モーガンは、「過去2年間の金融危機にも関わらず、商業用不動産は依然として多くの投資家の中核資産であり続けています。2011年は年末に明るい材料が見られました。大方の予想に反して第4四半期に欧州市場で注目を集める取引があったことが理由です」とコメントしています。

2011年第4四半期の取引額は、前四半期比4%増の1,062億米ドルに達しました。取引額が1,000億米ドルを超えたのは、過去3年間でわずか3回です。一方、2011年第4四半期の投資取引件数は、前年同期比で6%減少しました。

クロスボーダー投資額の総取引額に占める割合は、第3四半期から第4四半期にかけて30%で推移し、安定しています。また、年間を通して見ると、クロスボーダー投資の水準は2010年の27%から2011年には31%へと高まっており、投資家がより意欲的になっていることがわかります。2011年のクロスボーダー投資総額は、前年比47%増の1,250億米ドル弱となりました。

当社のICG(インターナショナル・キャピタル・グループ)を統括するアーサー・デ・ハーストは以下のように述べています。「この数字は、マクロ経済環境が許す限り、投資家が国外に適切な投資機会を求める傾向を強めていることを明確に示しています。ただし、クロスボーダー投資は、世界経済に下支えされている場合にのみ成功する傾向があるため、投資家のセンチメントが悪化した場合、最初に痛手を被るのはクロスボーダー取引と地域間投資となるでしょう」。

当社のアジア・パシフィックICGを統括するアリステア・メドウズは、次のように述べています。「アジア資本は機関投資家、個人投資家とも、地域内外でクロスボーダー取引を活発化させています。例えばアジアから南北アメリカ大陸への投資額は130%増の23億米ドルに達し、一方、特にロンドン市場への関心の高まりからヨーロッパへの投資額は前年比42%増の56億米ドルへと拡大しています」。
 
地域別の動向
米国は第4四半期に250億米ドル超の投資を行い、この四半期において最大の不動産資本供給源としての地位を維持しました。ただし、この金額は第3四半期に比べると、17%減の水準です。明るいニュースは欧州でも見られ、英国を除く欧州主要市場の大半で投資額が増加しました。牽引したのはフランスで、第4四半期の国内およびクロスボーダー投資額は76億米ドルと、第3四半期の34億米ドルから倍増し、フランスの2011年通年の投資額は前年比で55%増加しました。

取引額上位都市
2011年もロンドンが取引額世界最高の都市(243億米ドル)となり、ニューヨーク市(192億米ドル)が2位に躍り出ました。アジア太平洋は5都市が世界上位10位以内に含まれました。上海は2010年の13位から2011年は9位へと躍進、中国経済の好調を背景に2011年の取引額は72億米ドルとなりました。

セクター
投資家からの人気が最も高いのは引き続きオフィスセクターです。リテールもここ数年の好調を維持し、2011年の総取引額の30%近くに迫っています。この数値は当社の記録では過去最高です。リテール、インダストリアル、ホテルは過去2年間いずれも総取引額に対するシェアを増やし、その分、オフィスセクターのシェアが減っています。2011年に最も不調となったのは複合用途で、取引額は前年比35%減少、2011年第4四半期は第3四半期に比べ50%超減少しました。
―以上―

「グローバル・キャピタル・フロー」
世界における不動産投資マネーの動きを解説する分析レポートで、四半期ごとに刊行しています。

注釈
1. 地域内投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の域内に属する場合を指す(例:カナダで資産を取得する米国のREITや、英国で資産を売却するドイツのオープンエンド型ファンドなど)。
2. 地域外投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の域外に属する場合を指す(例:デンマークで資産を取得する米国のREITや、カナダで資産を売却する豪州の年金基金など)。
3. クロスボーダー投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の国外に属するものを指し、地域外投資と地域内投資に分けられる。
4. 国内投資家とは、その取引が行われた国に属する投資家を指し、買主と売主の双方が「国内」にいる取引は「国内投資」とみなされる。
5. 法人単位の取引、開発プロジェクト、集合住宅への投資はデータに含まれておらず、変更される可能性がある。
6. 取引額は取引が発生した四半期のデイリーレートの平均で米ドルに換算した。すなわち、外国為替の影響は除外されていない。
7. グローバルファンドとは、複数の地域において資本を調達するファンドを指す。



ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルサービス会社です。世界中に存在する専門家チームが、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、総合的なサービスを提供しています。2011年度のグループ売上高は約36 億ドルにのぼり、全世界70 カ国、1,000都市超の顧客に対し、200の事業所でサービスを提供しています。 当社はプロパティ・マネジメント・サービスならびに企業向けファシリティ・マネジメント・サービスのリーディングカンパニーとして、約1 億9,500万平方メートル(約5,900 万坪)の不動産を管理しています。 ジョーンズ ラング ラサール グループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネージメントは総額477億ドルの資産を運用しています。
 
ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動は50年超にわたり、現在14ヶ国、78 事業所で22,000名超のスタッフを擁しています。弊社は、ブルームバーグTVの2011年アジア太平洋プロパティアワードで「最優秀プロパティコンサルタント」に選出されました。