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News Release

グローバル・キャピタル・フロー 2011年第2四半期

2011年第2四半期はクロスボーダー取引が50%増加、世界の直接不動産投資額の半分に、グローバルファンド、米国、シンガポールの投資家がクロスボーダー取引の最大の資本供給源に


 ジョーンズ ラング ラサール(本社イリノイ州シカゴ、社長兼最高経営責任者コリン・ダイアー、NYSE JLL)がまとめた最新レポート、グローバル・キャピタル・フローによると、2011年第2四半期にクロスボーダー取引は前年同期比50%増加し、世界の商業用不動産への直接投資額1,035億ドル の半分を占めました。今年の不動産取引は好調なスタートを切ったことから、ジョーンズ ラング ラサールでは、現在の市場におけるボラティリティや不透明感が薄れ、景気がさらに著しく悪化することがない限り、通年の取引額は4,400億ドルに達すると予想しています。現在のように市場が不安定な時期においては、質の高い優れた商業用不動産にとって追い風となりますが、特に大規模な取引を中心に、取引完了までに長い時間がかかる可能性があります。

 当社のICG(インターナショナル・キャピタル・グループ)を統括するアーサー・デ・ハーストは、「今年前半は、企業が国内に投資する一方、プライベートエクイティや非上場ファンドは国外に投資しました。ファンドは慎重な姿勢を強め、主に国内投資に重点を置いており、クロスボーダー投資に関しては経験豊富なファンドマネージャーに頼っています。不透明な経済環境が続く場合は、下半期を通してこのようなトレンドが続くでしょう」とコメントしています。

  ネットベース では、グローバルファンド による投資額が群を抜いて大きく、130億ドルを上回る物件を取得しました。次いで積極的な投資を行ったのはシンガポール、スウェーデンの順で、投資額はそれぞれ21億ドル、8億ドルでした。

 2011年第2四半期においてシンガポールは、ネットベースでクロスボーダー投資に最も積極的な性質を持つグローバルファンドに次いで、活発なクロスボーダー投資を行いました。国内における資産価格の上昇により、シンガポールの投資家は海外で高いリターンを追求する姿勢を強めています。第2四半期はカザフスタンとインドネシアもネットでそれぞれ5億5,000万ドル前後の物件を取得しました。インドネシアの場合は、その大半をロンドンの「Aviva Tower」取得が占めています。

 第2四半期は、取引額の上位10都市のうち4都市をアジア地域(香港、ソウル、上海、シンガポール)が占め、3都市がアメリカ大陸(ニューヨーク、ワシントンDC、トロント)、3都市がEMEA地域(ロンドン、フランクフルト、パリ)でした。

2011 年第2四半期の取引額上位10都市 – (ポートフォリオ取引を除く)
(単位:10億米ドル) 
1. ニューヨーク  6.3
2. ロンドン  6.0
3. トロント  2.7
4. 香港   2.4
5. シンガポール  2.2
6. ソウル    2.0
7. ワシントン DC  1.8
8. 上海   1.8
9. フランクフルト 1.7
10. パリ   1.6

デ・ハーストは、「ここ2-3ヶ月の間にリスク回避傾向が強まり、大規模な取引は完了までに時間を要するようになりました。第2四半期は取引が増えていますが、1つの資産による大型取引は目立って少なくなりました。第2四半期は1つの資産で5億ドルを超す取引は10件に満たず、2010年第2四半期とほぼ同じ水準でした。第1四半期は大型取引が20件以上あり、下半期にはかなりの数の大型取引が行われる見込みですが、市場が不安定なため、取引はさらに先延ばしされる可能性があります」と付け加えています。

資本供給源
世界の資本は、国内及び海外投資の双方を視野に入れています。第2四半期は米国が再び最大の資本供給源となり、商業用不動産への直接投資額は271億ドルに達し、第1四半期に比べ70億ドル増加しましたが、増加分は主に国内への投資に振り向けられました。米国はクロスボーダー投資でも第3位の資本供給源となり、26億ドル相当の物件を取得しています。米国における活発な投資活動は国内向けが中心で、第2四半期に当社のデータベースに顔を出した米国の都市は110を上回り、その数は第1四半期の90都市以下、2010年第2四半期の60都市に比べ大幅に増加しました。

2011年第2四半期の米国の取引額上位10都市 (ポートフォリオ取引を除く) – 下線は新たにランクインした都市

1. ニューヨーク  6.3
2. ワシントンDC  1.8
3. ロサンゼルス  1.5
4. サンディエゴ  1.4
5. シカゴ   1.3
6. サンフランシスコ 0.9
7. シアトル  0.9
8. ボストン  0.7
9. ヒューストン  0.7
10. マイアミ  0.7

米国における資本の急増に加え、第2四半期はグローバルファンドによる投資額も倍増し、206億ドルに達しました。英国、カナダ、ドイツを供給源とする資本も大幅に増加しており、興味深いことに、これら3ヶ国による新規投資は大半が国内に振り向けられています。

第2四半期のクロスボーダー投資は総額380億ドルで、第1四半期の229億ドルから66%増加しました。シンガポール資本が中国で何件かの大型物件を取得するなど海外投資を倍増させたことや、グローバルファンドによる投資の急増が牽引役となりました。他の主要クロスボーダー投資家(米国、ドイツ、カナダ、英国)による取得額は、おおむね横ばいでした。

好まれるセクター
第2四半期に取引が圧倒的に多かったのはオフィスセクターで、総取引額に占める同セクターの比率は40%をやや上回りましたが、第1四半期の45%からは低下しました。リテールセクターの比率は第1四半期の28.5%から33%に上昇しました。ホテル(カジノを含む)取引の急増で、同セクターは11%を占め、10%のインダストリアルセクターを抜き、世界で3番目に流動性の高いセクターとなりました。
 
- 以上 -

 
「グローバル・キャピタル・フロー」
世界における不動産投資マネーの動きを解説する分析レポートで、四半期ごとに刊行しています。

 
 
注釈:
ジョーンズ ラング ラサールではAmericas(南北アメリカ大陸)、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、Asia Pacific(アジア・パシフィック)の3つの地域に分けて分析を行っている。
1. 地域内投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の域内に属するものを指す(例:カナダで資産を取得する米国のREITや、英国で資産を売却するドイツのオープンエンド型ファンドなど)。
2. 地域外投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の域外に属するものを指す(例:デンマークで資産を取得する米国のREITや、カナダで資産を売却する豪州の年金基金など)。
 3. クロスボーダー投資とは、買主、売主もしくは双方が対象資産の所在地の国外に属するものを指し、地域外投資と地域内投資に分けられる。
4. 国内投資家とは、その取引が行われた国に属する投資家を指し、買主と売主の双方が「国内」にいる取引は「国内投資」とみなされる。
5. 法人単位の取引、開発プロジェクト、集合住宅への投資はデータに含まれておらず、変更される可能性がある。
6. 取引額は取引が発生した四半期のデイリーレートの平均で米ドルに換算した。すなわち、外国為替の影響は除外されていない。
 7. グローバルファンドとは、複数の地域において資本を調達するファンドを指す 。

全世界の直接不動産投資総額の推移(単位:10億米ドル)

 
1.当レポートの通貨単位は、別途記載がない限り、すべて米ドルである。現地通貨からの換算レートは四半期の平均値を用いている。
2.ネットベースの算出方法は域内での取得額から売却額を差し引いたもの。
3.グローバルファンドとは、複数の地域において資本を調達し、且つ特定の国の資本が70%を超えないファンドを指す。

ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルなサービス会社で、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、国内外を問わず世界中で広範囲な知識を有する専門家が、不動産に関するサービスを提供しています。グループの2010年度の売上高は約29 億ドルで、全世界の70 カ国、約1,000都市を網羅する200の事業所で業務を展開しています。 また、プロパティサービス及び企業向けファシリティマネジメントサービスにおける世界のリーディング カンパニーとして、約1 億6,700万平方メートル(約5,060 万坪)の不動産を管理しています。 ジョーンズ ラング ラサール グループにおいて不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネージメントは、総額約453億ドルの資産を運用しています。
ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在では13ヶ国、77事業所で約20,800名のスタッフを擁しています。弊社は、ブルームバーグ TVより2011年アジアパシフィック プロパティアワードにおいてベスト プロパティ コンサルタンシーに選出されました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp