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News Release

Tokyo

「ジャパン プロパティ ダイジェスト 2017 年第2 四半期」 東京Aグレードオフィス空室率2.9%、賃料21四半期連続上昇

大阪Aグレードオフィス空室率2.7%、賃料12四半期連続上昇


​​東京 2017年8月15日

総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、日本のオフィス、リテール(店舗)、ロジスティクス(物流)、ホテル市場の需要・供給動向、空室状況、賃料・価格動向及び12ヵ月予測をまとめた調査レポート「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2017年第2四半期」を発表しました。セクター別の概要は、以下の通りです。

東京のAグレードオフィス市場
空室率: 
3四半期連続で上昇
空室率は2.9%となり、前期比0.2ポイント上昇、前年比1.1ポイント上昇となった。

賃料:
 21四半期連続の上昇
月額坪当たり36,544円(共益費込)。前期比0.3%上昇、前年比2.1%上昇となり、21四半期連続で上昇した。丸の内・大手町を含むサブマーケットで上昇がみられた。

価格・投資利回り: 
価格は21四半期連続で上昇
価格は前期比0.2%上昇、前年比3.1%の上昇となり、21四半期連続で上昇した。上昇ペースは、2016年第3四半期以来、3四半期ぶりに減速した。投資活動はCBD周辺の湾岸エリアに集中し、Aグレードオフィス取引はみられなかった。

12ヵ月見通し: 
賃料は緩やかに上昇、投資活動も堅調
2017年下半期に堅調な移転需要と限定的な供給を背景に、空室率は4%を下回る水準で推移するとみられ、賃料は緩やかに上昇する見通し。しかし、新規供給の成約率は、オーナーの戦略により濃淡がみられる可能性がある。価格の上昇ペースは、投資利回りの低下余地が限定的となっていることから、減速するとみられるが、投資総額は堅調となる見通し。

大阪のAグレードオフィス市場
空室率: 
2008年第1四半期以来3%を下回る
空室率は2.7%、前期比0.6ポイント低下、前年比1.1ポイント低下となり、2008年第1四半期以来初めて3%を下回る水準を示した。堂島、御堂筋、中之島を含むマーケットにて空室の減少がみられた。

賃料: 
12四半期連続で上昇 月額坪当たり18,061円(共益費込)。前期比2.0%上昇、前年比7.1%上昇となり、12四半期連続で上昇した。空室の減少を背景に上昇ペースが加速した。

価格・投資利回り: 
価格は15四半期連続上昇
価格は前期比 5.5%の上昇、前年比 18.4%上昇となった。上昇ペースは、継続的な賃料上昇と一層の投資利回りの収縮を背景に加速した。投資利回りは、過去1年で30ベーシスポイント低下している。

12ヵ月見通し: 
賃料、価格ともに緩やかに上昇
2017年の新規供給はほぼ吸収され、2018年の新規供給は過去10年比50%程度となっていることから、空室率は低位にとどまり、賃料の上昇基調を下支えする見通し。投資利回りは低下余地が限定的となっていることから、価格は賃料上昇を反映し、上昇ペースが減速する見通し。

JLLリサーチ事業部長 赤城威志は、次のように述べています。
「2017年第2四半期のオフィス市場におけるモメンタムは、東京では持続、大阪では増大しています。労働市場の需給が引き締まるなか、東京、大阪とも、空室率は市場均衡を示す水準を大きく下回って推移しているものの、今後のオフィス供給量の違いが影響し、賃料の上昇ペースは東京で減速、大阪で加速しています。第2四半期の実質GDP成長率は前期比4.0%(年率換算)となり、今後も堅調な成長が期待されるなか、2017年下半期に空室率は上昇しても低位にとどまるとみられることから、賃料も上昇基調を維持する見通しです。投資市場では、東京都心での物件供給は限定的な状況が続いていますが、東京周辺部及び主要地方都市では市況回復、物件価格の上昇によって、大型物件の売却に踏み切るプレイヤーも増えてきています。継続して旺盛な投資需要と相まって、売り物件の市場供給の拡がりにより、2017年通年の投資額は前年比で増加すると予想されます」
東京のリテール(商業施設)市場
賃料:
19四半期連続で上昇 
賃料は月額坪あたり79,490 円(共益費込)。前期比0.5%上昇、前年比2.2%上昇となった。上昇は銀座の空中階が牽引した。1階賃料は銀座、表参道とも前期比横ばいとなった。

価格・投資利回り:
15四半期連続で上昇
価格は前期比0.2%上昇、前年比0.8%上昇となり、15四半期連続で上昇した。投資利回りは横ばいとなったことから上昇ペースは前期並みとなった。

12ヵ月見通し:
賃料と価格は一層ピークに近付く
空室は引き続き限定的となるものの、ギンザシックスは市場の需要を一定程度吸収したことから、賃料上昇ペースは緩やかとなる見通し。投資利回りの低下余地は限定的となっていることから、価格の上昇率は賃料並みとなるであろう。低金利環境は投資活動を下支えする見通し。

東京のロジスティクス(物流)市場
空室率:
2四半期連続で3%台
空室率は3.2%、前期比0.7ポイント、前年比3.5ポイント低下となり、3四半期連続で低下した。3%台の水準を示すのは2四半期連続となった。ベイエリアは前期比0.4ポイント上昇して1.7%、内陸エリアは前期比1.4ポイント低下して4.1%.となった。

賃料:
安定的に推移
月額坪当たり4,134円。前期比横ばい、前年比0.2%上昇となった。内陸エリアの賃料は前期比0.2%上昇となったものの、ベイエリアの賃料は前期比0.6%の下落となった。

価格・投資利回り:
価格は2四半期連続で上昇
価格は前期比2.3%上昇、前年比6.9%上昇となった。2四半期連続で上昇した一方で、上昇ペースは前期並みとなった。

ネットアブゾープション※1
3PL企業、製造業、卸売業による新規や拡張移転の動きは引き続き堅調となり、 ネットアブゾープションは221千㎡となった。特に、ベイエリア、内陸エリアの両地域における新規供給や新築物件に対する強い需要がみられた。

12ヵ月見通し:
賃料は上昇、投資利回りは低下
賃料は、堅調な需要を背景に緩やかに上昇する見通し。労働需給の逼迫を背景に、交通利便性がテナントを引き付ける重要な要因となっていることから、需要は物件によりまちまちとなる可能性がある。価格は投資利回りの低下を反映して上昇する見通し。

※1当期中に新たに賃貸された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減

東京のホテル市場
需要:
インバウンド客の貢献により宿泊需要の基盤は引き続き堅固
国内の総宿泊需要の13%を占める東京都の延べ宿泊者数は、2017年初来3月の累計で1,260万人であった。都内延べ宿泊者数の33%を占める外国人宿泊者数は、対前年比10%増の400万人、日本人宿泊者数は対前年比2%増の860万人であった。
2017年1月-3月の訪日外国人客数は対前年比17%増の1,100万人を記録したが、都内の外国人宿泊者数は同ペースでは増加していない。都心のホテルの客室単価が上がり過ぎた結果、より安価な宿泊先を求めて周辺都市に需要が流れたことや、インバウンド客の訪問先が多様化していることが背景にある。

供給:
2017年第2四半期は4ツ星及び5ツ星ホテルの新規供給は無し 
2020年東京オリンピックおよびポストオリンピックを見越して、複数のラグジュアリーホテルの新規供給が予定されている。このうち代表的な計画としては、2019年に再開発完了予定の「ホテルオークラ」や2020年開業予定の「フォーシーズン丸の内」が含まれる。 

運営パフォーマンス:
ADR・客室稼働率の改善がRevPAR成長に貢献 東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が2017年初来5月までの累計で前年比5.5%の増加となった。客室稼働率と平均客室単価(ADR)がそれぞれ、前年比2.5%、2.9%上昇したことによる。 

売買
ホテル売買取引については、2017年第2四半期は東京の5ツ星ホテルの取引は見られなかった。投資家の投資意欲は強い一方で、全国的に売却案件が少ない状況が続いている。

12ヵ月見通し:
好調なパフォーマンスが続くと見込まれる 2017年6月9日に民泊新法が国会で可決・成立し、airbnbのような民泊が合法となった。しかし、民泊新法による東京の5ツ星ホテルマーケットへの影響は強くないと思われ、東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、ADRの上昇によりRevPARの継続的な成長が見込まれる。今後12ヵ月間のホテル投資マーケットに関しては、オーナーおよび投資家が様子見の状態を続けているため、売買件数は引き続き少ないものと予想される。 

JLLホテルズ&ホスピタリティグループ  取締役 執行役員 沢柳知彦は、次のように述べています。
「東京のホテルではビジネスホテルから5ツ星ホテルまでグレードを問わず、80%を超える高い客室稼働率が維持されており、依然として宿泊需要が旺盛であることが伺えます。一方で、ここ数年でホテルの客室単価が急上昇した結果、国内のビジネス出張の手控えや、低予算の外国人旅行客による宿泊料金の安い民泊やホステル活用へのシフトが生じており、ADRの更なる伸びは期待しにくい状況にあります。これまでの大幅な成長ペースは期待しにくいものの、今後も安定したパフォーマンスが見通されることから、投資家のホテルに対する取得意欲は高く、取引価格は高止まりした状態にあります」

【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット

>「ジャパン プロパティ ダイジェスト(J​PPD​)20​17年第2​四半期」


JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。フォーチュン500に選出されているJLLは、不動産オーナー、テナント、投資家の皆さまのアンビション実現を支援します。2016年度は、総売上高68億米ドル、年間の手数料収入は約58億米ドルに上ります。プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約4億900万㎡(約1億2,400万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,450億米ドルの取引を完了しました。2017年第2四半期現在、世界80ヵ国、従業員約80,000名、300超拠点で展開しています。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、2017年6月30日時点で総額576億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。www.jll.com

JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、95事業所で36,800名超のスタッフを擁しています。JLLは、2016年インターナショナル・プロパティ・アワードにて、グローバル、アジア・パシフィック地域における「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞しました。また、リアル・キャピタル・アナリスティックスより、6年連続でアジア太平洋地域のトップ投資アドバイザーに選出されています。