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News Release

Tokyo

Aグレードオフィス賃料  東京は20四半期連続、大阪は11四半期連続 上昇

Aグレードオフィス空室率  東京は2.7%、大阪は3.3%、「ジャパン プロパティ ダイジェスト 2017 年第1 四半期」


​東京 2017年6月2 日

総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、日本のオフィス、リテール(店舗)、ロジスティクス(物流)、ホテル市場における市況、需給や空室状況、賃料・価格動向及び12ヵ月予測をまとめた調査レポート「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2017年第1四半期」を発表しました。セクター別の概要は、以下の通りです。

東京のAグレードオフィス市場
空室率
4四半期ぶり2%台
空室率は2.7%となり、前期比0.8ポイント上昇、前年比0.4ポイント上昇となった。大手町・丸の内における新供給の空室や、赤坂・六本木、恵比寿などにおける既存ビルで顕在化した二次空室を反映した。 

賃料
20四半期連続の上昇
月額坪当たり36,439円(共益費込)。前期比0.6%上昇、前年比2.2%上昇となり、20四半期連続の上昇となった。新規供給や需給の逼迫を背景に、大手町・丸の内、虎の門を含むサブマーケットで緩やかな上昇がみられた。

需要 
第1四半期に、金融業、保険業、専門サービス業、製造業等の新築物件や新規供給に対する需要は堅調となったものの、赤坂・六本木や恵比寿にて発生した空室を受けて、賃貸借面積は前期比減少した。テナントは、今後の供給予定を見据えてより長期的観点からビル選考を行うようになっている。予約契約率は2017年通年で40%、2018年通年で50%程度まで上がっている。 

価格・投資利回り
価格は20四半期連続で上昇
価格は前期比2.2%上昇、前年比3.4%上昇となり、20四半期連続で上昇した。上昇ペースも賃料上昇と投資利回の低下を反映し、2四半期連続で加速した。

​12ヵ月見通し
賃料と価格ともに上昇ペースが減速
賃貸市場では、2017年の需要は堅調となる一方で、新規供給は過去10年比60%程度と比較的抑制的になることから、引き続き空室率は3%を下回る水準で推移する見通し。ただし、テナントがより長期的観点からビル選考を行うようになっていることから、賃料上昇ペースの減速傾向は継続する可能性がある。投資市場では、投資利回りの低下余地は限定的であるとみられることから、価格は賃料上昇を反映して緩やかに上昇する見通し。

※1 当期中に新たに賃貸された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減

大阪のAグレードオフィス市場
空室率
堅調な需要を背景に3.3%へと低下
空室率は3.3%、前期比0.6ポイント低下、前年比1.2ポイント低下となった。堅調な需要と新規供給を背景に、梅田、堂島、御堂筋で大型の成約がみられた。一方、中之島では、情報通信業テナントの新本社ビルへの移転を受けて空室が増加した。

賃料
11四半期連続で上昇 月額坪当たり17,710円(共益費込)。前期比1.3%上昇、前年比5.9%上昇となった。11四半期連続で上昇した一方、上昇ペースは3四半期ぶりに減速した。需給の逼迫を背景に、梅田と御堂筋にて賃料上昇がみられた。

需要
卸売業、小売業、情報通信業によるアップグレード、拡張移転需要は堅調となり、大阪ビジネスパークで竣工した新本社ビルへの情報通信企業の移転により中之島にて発生した空室を相殺し、賃貸借面積は前期比1万㎡の純増となった。

価格・投資利回り
価格は14四半期連続上昇
価格は前期比4.9%上昇、前年比14.0%上昇となった。14四半期連続で上昇した一方、上昇ペースは2四半期ぶりに加速した。

12ヵ月見通し
賃料、価格ともに緩やかに上昇
賃貸市場では、5四半期ぶりの新規供給が予定されているものの、総じてみれば空室率は引続き5%を下回る水準で推移するとみられることから、賃料は緩やかに上昇する見通し。投資市場では、東京以外に機会を求める投資家の関心は引き続き高くなるものの、投資利回りの低下余地は限定的であるとみられる。

JLLリサーチ事業部長 赤城威志は、次のように述べています。
「第1四半期のオフィス賃貸市場では、東京・大阪とも、空室率は市場均衡を示す水準を大きく下回る低位を示したものの、賃料の上昇ペースは減速しました。特に東京では、2020年に向けて増加している供給予定の影響が徐々に顕在化しています。一方で、2018年供給予定ビルの事前募集活動が市場で本格化するに従い、過去数年間で潜在化していた需要が喚起されており、新規ビルの予約契約も進んでいる状況です。したがって、本年2017年にかけて空室率は上昇しても市場均衡を下回る水準にとどまるとみられ、賃料は引き続き緩やかな上昇基調を維持する見通しです。
投資市場では、投資総額が2四半期連続前年比増加となりました。引き続き投資家の投資意欲に対して供給物件は限定的となっているものの、パイプラインを有する国内投資家による取得のほか、海外投資家を含む第三者間の大型取引もみられました。2017年の投資総額は横ばいから若干増加と予測しています」

東京のリテール(商業施設)市場
賃料
18四半期連続で上昇 
第1四半期末時点の賃料は月額坪当たり79,071円(共益費込)。前期比0.4%上昇、前年比1.9%上昇となった。上昇ペースは減速したものの、2四半期連続で上昇し、銀座空中階の賃料上昇を反映した。1階賃料は銀座・表参道ともに安定的に推移した。

価格・投資利回り
14四半期連続で上昇
価格は前期比横ばい、前年比0.9%の上昇となった。投資利回りは安定的に推移したため、主に賃料上昇を反映した。上昇ペースは4四半期ぶりに減速した。プライムリテールエリアにおける投資事例はみられなかった。 

需要
需要は堅調に推移
2017年第2四半期に竣工したギンザ シックスなどの大型商業施設の新規供給は多くの需要を吸収したものの、第1四半期の需要は堅調に推移した。当四半期の新規開業には、表参道のFratelli Paradiso、米国飲食店Umami Burgerが挙げられる。また、今後銀座にて第2四半期にCOS、Santoni、第3四半期にBonpointが開業予定である。

12ヵ月見通し
2017年に賃料と価格の上昇ペースは減速
賃貸市場は、堅調な出店需要と限定的な供給を背景に、賃料上昇基調は継続するとみられる。しかしながら、賃料は前回ピークに迫っていることから、上昇ペースは減速する見通し。投資市場は、投資利回りの低下余地は限定的となっていることから、価格は主に賃料を反映して上昇する見通し。

東京のロジスティクス(物流)市場
空室率
2015年第3四半期以来6四半期ぶりに4%を下回る水準
空室率は3.9%、前期比1.4ポイント低下、前年比4.2ポイント低下となり、2四半期連続で低下した。2015年第3四半期以来6四半期ぶりに4%を下回る水準となった。ベイエリアは前期比1.7ポイント低下の1.3%、内陸エリアは前期比1.3ポイント低下の5.5%となった。

賃料
安定的に推移
月額坪当たり4,134円となり、前期比横ばい、前年比0.3%下落となった。空室率は低位ながら、過去10年平均比110%程度に相当する新規供給を控え、賃料は安定的に推移した。

価格・投資利回り
価格は2四半期ぶりに上昇
価格は前期比 2.3%上昇、前年比4.0%上昇となり、2四半期ぶりに上昇した。ベイエリア・内陸エリアにおける投資利回りの低下を反映した。

ネット・アブゾープション
ネット・アブゾープションは106千㎡となり、前期から減速した。製造業、3PL事業会社、電子商取引事業会社などによる新規、拡張、増床需要は引き続き堅調となった一方、空室率が4%を下回る水準で推移し、限定的な供給を背景に空室率が減少している。

12ヵ月見通し
賃料、価格ともに緩やかに上昇
賃貸市場は、2017年新規供給のうち予約契約率は40%程度となっているものの、空室率は5%を下回る水準で推移するとみられることから、賃料は緩やかに上昇する見通し。投資市場は、オフィスセクターにおける供給物件の不足や物流セクターの安定的な収益に妙味をみる市場参加者の増加を背景に、投資家の関心は高まっているものの、供給は限定的となっており、今後もこの傾向は続くとみられる。引き続き投資利回りには低下圧力が加えられ、価格の緩やかな上昇を下支えする見通し。

東京のホテル市場
需要
2016年の都内の宿泊需要は減少傾向
国内の総宿泊需要の12%を占める東京都の延べ宿泊者数は、2016年年間の累計で5,090万人であった。都内延べ宿泊者数の32%を占める外国人宿泊者数は、対前年比1.6%減の1,610万人、日本人宿泊者数は対前年比5.9%減の3,480万人であった。
2016年、訪日外国人客数は対前年比22%増を記録した一方で、都内の外国人宿泊者数は増加していない。東京や大阪ではなく地方へ訪れるリピーターの訪日旅行者が増えたことに加え、都心のホテルの客室単価が上がり過ぎた結果、より安価な宿泊先を求めて、周辺都市に需要が流れたことも背景にある。 

供給
2017年第1四半期は4ツ星及び5ツ星ホテルの新規供給は無し 2017年第1四半期はラグジュアリーホテルの新規供給は無かった。ホテルの新規供給ではないが、「アスコット丸の内東京」(129ユニット)がホテル営業許可証を有する高級サービスアパートメントとして2017年3月に開業した。本サービスアパートメントは、通常のサービスアパートとは異なり、1泊から予約を受け付けることが出来る。2020年東京オリンピックおよびポストオリンピックを見越して、複数のラグジュアリーホテルの新規供給が予定されている。このうち代表的な計画としては、現在再開発工事中で2019年に完成予定の「ホテルオークラ」」や2020年に大手町にて都内2軒目のフォーシーズンホテルとして開業予定の「フォーシーズン丸の内(190室)が含まれる。 

運営パフォーマンス
客室稼働率は回復傾向にあるもののRevPAR改善には至っていない
東京の5ツ星ホテル市場は低迷傾向にあった。2017年初来2月の客室稼働率は対前年比2.5%の上昇を記録したが、月次平均客室単価(ADR)は対前年比3.4%減となり、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)は対前年比1.0%減となった。

売買
2017年第1四半期は東京の5ツ星ホテルの取引は見られなかった。投資家の投資意欲は強い一方で、全国的に売却案件が少ない状況が続いている。 

12ヵ月見通し
RevPARは成長するものの、ペースは減速 2017年は引き続き訪日外客数が増加するものの、東京ではなく地方に滞在するリピート客も一定程度見込まれるため、東京のホテル客室稼働率は前年と同水準に留まると見込まれる。ADRの上昇は緩やかになり、RevPARの成長ペースも減速すると予想される。今後12ヵ月間のホテル投資マーケットに関しては、売買取引件数は2016年と同程度、売買金額は引き続き高水準で取引されると見込まれる。また、ホテルのキャッシュフローの伸び率が鈍化することにより、キャップレートの低下圧力は弱まると予測される。 

JLLホテルズ&ホスピタリティグループ  取締役 執行役員 沢柳知彦は、次のように述べています。
「東京や大阪などの主要都市を中心に昨年後半からホテルパフォーマンス(RevPAR)の成長率はスローダウンしていますが、2017年に入っても状況は変わらず、インバウンド客の急増がもたらしたホテル需要への追い風にも陰りが見えつつあります。ビジネスホテルを中心にホテルの新規供給が続いたことに加え、アジア圏からの旅行が団体旅行から個人旅行へシフトし、民泊をはじめ、宿泊形態が多様化したこともホテル需要の成長を抑制する要因になったと考えられます。他方、依然としてホテルのパフォーマンスはかつてない高水準を維持していますので、ホテルへの投資需要は高い状態が続いています」

【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット

>「ジャパン プロパティ ダイジェスト(J​PPD​)20​17年第1​四半期」

JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。フォーチュン500に選出されているJLLは、不動産オーナー、テナント、投資家の皆さまのAmbitions実現を支援します。2016年度は、総売上高は68億米ドル、年間の手数料収入は約58億米ドルに上ります。プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約4億900万㎡(約1億2,400万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,360億米ドルの取引を完了しました。2017年第1四半期現在、世界80ヵ国、従業員約78,000名、300超拠点で展開しています。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、2017年3月31日時点で総額580億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。www.jll.com​

​JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、95事業所で36,800名超のスタッフを擁しています。JLLは、2016年インターナショナル・プロパティ・アワードにて、グローバル、アジア・パシフィック地域における「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞しました。また、リアル・キャピタル・アナリスティックスより、6年連続でアジア太平洋地域のトップ投資アドバイザーに選出されています。www.ap.jll.​com​​​​​​