Skip Ribbon Commands
Skip to main content

News Release

2009年下半期のグローバル不動産取引総額が増加

2010年にはさらなる増加の見込み


2010年4月5日発信 ロンドン、シカゴ、シンガポール、カンヌ発‐ジョーンズ ラング ラサール社(本社 イリノイ州シカゴ、社長兼最高経営責任者コリン・ダイアー、NYSE: JLL)はこのほど「グローバル・リアルエステート・キャピタル・フロー」と題するレポートを発表し、世界の主要3地域(アメリカ大陸、欧州・中東・アフリカ、アジア・パシフィック地域)における2009年下半期のグローバル商業不動産の取引総額は同年上半期を上回り、市場にはっきりとした回復の兆候が見られることを明らかにしました。2009年通年の取引総額は2,090億米ドルで、2008年から45%の減少となりましたが、2008年は前年比50%の減少だったことから、取引総額の縮小ペースは緩やかになりました。ピーク時だった2007年のグローバル不動産取引総額は7,590億米ドルでした。
 
 ジョーンズ ラング ラサールのインターナショナル・キャピタル・グループのヘッドであるアーサー・デハーストは、「2009年通年のグローバル不動産取引総額は2003年の水準を下回っており、回復にはまだ長い道のりがあるとはいえ、2009年後半に増加がみられたことはその回復に向けた良い兆候と言えるでしょう」と述べています。

2009年地域別取引額
 欧州においては2009年の取引総額が前年比から41%減の980億米ドルとなり、ピーク時からは71%の減少となりました。一方、債務危機へのエクスポージャーが限定的であったアジア・パシフィック地域では取引総額の減少が最も少なく、前年比23%減、ピーク時からは46%の減少に留まり、2009年の取引総額は660億米ドルでした。厳しい市場の現実を突きつけられたアメリカ大陸での2009年の取引総額は450億米ドルで前年比64%の減少となりました。アメリカ大陸の取引総額はピーク時の2007年からは85%減となり、今回初めてグローバル取引総額においてアジア・パシフィック地域にトップの座を譲り、グローバル取引全体のわずか22%を占める結果となりました。

 アジア・パシフィック地域のキャピタルマーケッツのヘッドであるスチュアート・クロウは、「2008年から全体的な取引額が減少している要因として、主に一件あたりの規模が小さくなったこと、そしてデットの不足があげられます。しかし2009年の後半にデット市場が緩み始めたことをきっかけに変化が見られ、この傾向は2010年も続くと考えられます」と投資市場の回復を示唆しました。

 アメリカ大陸のインターナショナル・キャピタル・グループのマネージングダイレクターであるスティーブ・コリンズは、「アメリカ大陸において取引が減少し続けている要因は、流動性の欠如に加え、売主と買主の期待利回りが乖離しているためです。現在、双方の提示価格の差は狭まってきており、デット市場も2010年には新たな取引が可能となる水準にまで徐々に緩和されてきています。当社では既に米国の東および西海岸の都市に投資対象を求める日本およびドイツの20グループの投資家を現地に案内しました」と語りました。

 2009年は米国と日本の投資家が直接不動産投資額で上位を占めましたが、その90%は国内市場における取引でした。ドイツの投資家が英国の投資家を抜き第3位となりましたが、米国と日本の投資家とは異なり、そのおよそ半分がクロスボーダー取引となっています。

クロスボーダー取引の動き

 投資家がリスク回避に走り、デットにも制約があった2009年は、国内投資取引がクロスボーダー取引を上回りました。2009年の最大のクロスボーダー不動産投資家はグローバルファンドで、その次がドイツの投資家でした。

 「2009年の前半に投資を行ったのは国内の機関投資家と富裕層で、アジアの中核都市における価格調整に真っ先に目を付けた人たちです。しかし、これらの取引は全般的に小規模で、多くの場合現金での購入でした。しかし後半には機関投資家が戻り始め、特にアジアの政府系投資家が積極的でした」とクロウは述べています。

 また、2009年には韓国の投資家がクロスボーダーのプレーヤーとして台頭し、英国の不動産を中心に取得しています。2009年の後半にはアジア・パシフィック地域の投資家が全体的にクロスボーダー取引により力を入れる様子が見受けられ、英国、中国、豪州といった市場で動きを活発化させました。

 取引総額でいえば米国は2009年も引き続き最大の市場となりましたが、英国がクロスボーダー取引額では米国を抜きました。価格調整が進んだことに加え、英国ではポンド安が取引の追い風となりました。また投資家は英国では一般的に賃貸借期間が長期であり、法的に強い拘束力があること、そして市場自体の規模が大きく透明であることに魅力を感じているようです。

 英国では取引総額の54%をクロスボーダー投資が占め、フランスの34%、米国の16%、ドイツの12%、日本の11%に比べ高い比率となっています。
 
世界資本市場の今後
 
 アーサー・デハーストは2010年について、「世界資本市場の回復に向けた道のりは一筋縄では行かないでしょう。商業用不動産への直接投資は全世界で30-40%増加すると見ています。アメリカ大陸は低い水準からのスタートとなるため、他の地域に比べ50-60%と大幅に増加することが予測されています。アジア・パシフィック地域は30-50%の伸び、そして2009年最大の取引額を記録した欧州では20-30%の増加となるでしょう」と分析しています。

###
 
注釈
1) 法人単位の取引、開発プロジェクト、集合住宅への投資はデータに含まれない。
2) ジョーンズ ラング ラサールは取引額を、その取引が行われた四半期における毎日の為替レートの平均を用いて米ドルに換算している。すなわち為替レートの変動による影響には特別な配慮を行っていない。
3)クロスボーダー投資とは、買主、売主もしくは双方が資産の存在する地域外に属する。
4) クロスボーダー投資は「地域内」投資(買主および売主の双方が資産の存在する地域内に属する)と、「地域外」投資(買主、売主もしくは双方が資産の存在する地域外に属する)に分類される。
5) グローバルファンドとは投資資金が複数の地域から集まっているファンドを指す。

世界の商業用不動産への直接投資額(単位10億米ドル)
 
 
ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルなサービス会社で、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、国内外を問わず世界中で広範囲な知識を有する専門家が、不動産に関するサービスを提供しています。グループの2009年度の収益は約25 億ドルで、全世界の60 カ国、750のマーケットにおいて180のオフィスを持ちビジネスを展開しています。 また、プロパティサービス及び企業向けファシリティマネジメントサービスにおける世界のリーディング カンパニーとして、約1 億3,000万平方メートル(3,934万坪)の不動産を管理しています。 ジョーンズ ラング ラサール グループにおいて不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネージメントは、総額約400 億ドル以上の資産を運用しています。詳細な情報はホームページをご覧下さい。
http://www.joneslanglasalle.co.jp
ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在では13ヶ国に74 の拠点を持ち、17,700名以上のスタッフがビジネスを展開するに至っています。