Skip Ribbon Commands
Skip to main content

News Release

Tokyo

JLL、関西の物流不動産賃貸市場を分析、2020年までに賃料上昇率は6.2%、市場は堅調に推移

インターネット通販による新規需要が推進


​​2016年4月12日 東京

総合不動産サービス大手のJLL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、関西の物流不動産賃貸市場を分析したレポート「関西※1の物流不動産賃貸市場」を発刊いたしました。

本レポートでは、関西の物流不動産の賃貸市場の現状、2020年までの新規供給や賃料の動き、見通しをまとめています。レポートのハイライトは以下の通りです。

  • ​関西の物流不動産市場は、新規供給が少なくタイトな需給状況が続いており、市場形成の面で立ち遅れていた。2010年から現在までの6年間の半分は大型先進物流施設※2の供給がなく、また、2014年、2015年と複数の大型物件の開業が続いたものの、竣工後すぐに満室となるケースも多く、現状の空室率は2%強と非常に低水準に留まっている。(図表1)

2016年 ​–2018年までの3年間は、国内外のディベロッパーや投資家の参入や、大型の開発プロジェクトが相次ぎ、年平均で過去に比べ4倍近い高水準の供給が予想されている。この大量供給により、市場形成が進んでいくとみている。


  • 関西の先進大型物流施設のテナント構成をみると、2004年 ‐2015年の竣工施設では、3PLが床面積合計の60%を占めている一方、インターネット通販の比率は僅か5%に留まっている。また、3PLの荷主企業をみても、消費財メーカー、小売り関係と続き、インターネット通販が少ないのが特徴となっている。(図表2)

首都圏の先進大型物流施設はインターネット通販の比率が17%と存在感を示しており、関西市場の5%とは対照的となっている。事業会社の首都圏での大型物流拠点の整備が先行し、関西での拠点整備の優先順位が低かったことが要因と考えられる。今後は、関西の本格的な物流拠点の整備が期待されインターネット通販業界が需要のけん引役となると予測している。また、同業界に限らずひっ迫した需給を背景に潜在化していた需要が顕在化することも十分ありうるとみており、需要面のプラス要素となる。(図表3)

2016年 – 2​020年に新規供給される関西の先進大型物流施設のテナント構成は、インターネット通販が48%と半分近くに達し、3PLは38%と予測される。その他のセクターの成長余地は相対的に低く、新規需要も限られると考えられ、14%に留まると予測している。需要の大きな構造変換が起こる可能性が高く、2020年時点でのインターネット通販が占める比率は26%と、現在の5倍強に達すると予想している。(図表2、4)


  • 物流不動産に対する新規需要は、日本のインターネット通販売上の拡大により、2020年までの6年間に総面積は200万坪、年間平均は33万坪と予測※3している。総務省の家計消費状況調査をベースとすると、関西の比率は15%となり、2020年までのインターネット通販売上拡大分による関西の物流不動産の新規需要は、年5万坪と想定している。

  • 新規供給は、2016年 ‐ 2020年までの5年間で合計72万坪、年平均で14.5万坪と予想している(2004年から2015年までの年平均供給量比 3倍という高い水準)。インターネット通販売上拡大と3PLの新規需要、これら以外の統合や移転需要も考慮すると、この5年間での新規供給に対して、ほぼ十分な需要が期待できる。
ただし、2016年‐2018年の3年間の供給は、年平均で約19万坪、特に2017年は23万坪を超える大量供給の見込みまれており、2017年後半から2018年は、複数の大型物件の供給により需要が追い付かなくなる可能性が高く、全体の空室率は10%台後半に上昇すると予測している。その後2018年年末をピークとして、空室率は低下に向かい、その数年内には一桁台になるとみている。(図表5) 

  • 2016年から2018年に予想される高水準の供給を契機に、関西の物流不動産賃貸市場の基盤は堅固となっていくと予想。2020年時点の関西の大型先進物流施設の合計床面積は130万坪に達し、首都圏の同床面積比で40%を超える水準となり、テナント構成もインターネット通販が存在感を増し、先進型施設の需給がマッチしていく。

  • 2016年以降2020年までの5年間の賃料上昇率は、合計6.2%と予想。2016年 ‐ 2018年の供給急増期を背景に、2017年後半から2018年は空室率が10%台後半まで上昇することから賃料は踊り場となるものの、その後は上昇基調に戻るとみている。2020年の月額賃料は、坪当たり4,000円弱と予測。また首都圏の同賃料と比べてもその差は20%弱となり、オフィスなど他のカテゴリーと比べてもギャップは非常に小さくなるとみている。

JLLインダストリアル&リテール スペシャリスト 二瓶博和は次のように述べています。
「今後3年間の関西における大型先進物流施設の供給は、歴史的な高水準となります。この大量供給により一時的な影響はあるものの市場形成が急ピッチで進み、賃料も含め堅調な市場が続くと予想しています。また、首都圏に追う形で、関西でも成長が続くインターネット通販が存在感を増していき、需要面で強いドライバーになるとみています。今後の関西物流市場は、懸念される市況の長期的な低迷入りの可能性が低いことに加え、大型先進物流施設の市場規模は急拡大し、2020年には消費市場の規模は首都圏と肩を並べる存在となることから、投資も含め、同市場の魅力は大きく増すとみています」

※1 2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)
※2 JLLの大型先進物流施設の定義:延床面積50,000㎡以上で竣工が2000年以降の賃貸物流施設
※3 2015年6月JLL発刊の「クリック革命」で予測

図表1:関西の大型先進物流施設の新規供給量


図表2:関西の大型先進物流施設のテナント構成(2004年‐2015年の新規供給分)


図表3:大型先進物流施設のテナント構成(関西と首都圏)


図表4:関西の大型先進物流施設のテナント構成予想 (2016年‐2020年の新規供給分)

図表5:関西の大型先進物流施設の新規供給量





JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約60,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約52億米ドル、総売上高は60億米ドルに上ります。2015度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億7,200万㎡(約1億1,253万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,380億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、総額564億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。

JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、83事業所で32,000名超のスタッフを擁しています。JLLは、2015年インターナショナル・プロパティ・アワードにて、「最優秀不動産コンサルタント賞」、「アジア・パシフィック最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞しました。2015年ユーロマネー・リアル・エステート・アワードにおいて、最優秀リアル・エステート・アバイザーに選出されました。