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News Release

2009年第4・四半期不動産調査レポートを発表

東京オフィス市場の賃料下落率は引き続き縮小


2010年2月25日発信 ジョーンズ ラング ラサール株式会社(本社 東京都千代田区永田町、代表取締役 濱岡 洋一郎)はこのたび、東京を中心とした不動産市場の需給、空室状況、賃料・価格動向等を独自に分析するとともに、12ヶ月の予測をまとめた調査レポート『2009年第4・四半期アジア・パシフィック・プロパティ・ダイジェスト日本版(APPD)』を発表しました。

 2009年第4・四半期の東京オフィス市場の概観として、1)Aグレードオフィスビルの坪当たりの平均月額賃料は前期比マイナス4.9%、前年同期比マイナス28.2%の30,182円となり、下落率は引き続き縮小している、2) 空室率は第4・四半期末で6.5%となり、前期比0.7ポイント悪化した、3) 投資事例数は、J-REITによる増資の再開等を背景として増加傾向にある、4) 今後12ヶ月の見通しとして、日本経済は緩やかなペースで回復を続けるものと考えられている中で、オフィス需要に関連する設備投資は当面横ばい圏内で推移する見込みであるが、その一方でオフィス供給は2年先まで限定的な量にとどまる。また、業務縮小やCBD*外でのオフィス集約による空室の増加はまもなく一巡すると考えられる。したがって、今後12ヶ月にかけて空室率はピークを迎え、賃料と価格は底打ちすると見込まれる――としています。
 
 2009年第4・四半期の大阪のオフィス市場の概観として、1) 前期に引き続き、テナントの集約、縮小、解約とCBD**外への転出が見られた、2) 第4・四半期の坪当たりの平均月額賃料は前期比マイナス6.3%、前年同期比マイナス30.1%の12,115円となった、3) 空室率は2009年末で7.0%となり、前期比0.3ポイント悪化した、4) 今後12ヶ月の見通しとして、2010年度の国内設備投資が前年度を大幅に下回る計画となっているため、引き続きテナント需要の低迷が懸念される。また、Aグレードオフィスの新規供給が「新梅田阪急ビル」等の大規模ビルを含め、2009年の40%増となる133千㎡に達する見込みであるため、今後12ヶ月にかけて、空室率の上昇圧力は大きくなることが予測されるが、賃料の下落余地はそれ程残されていないことから下落率は徐々に縮小し、価格に関してもこの動きに伴い引き続き低迷するだろう――としています。
 
 2009年第4・四半期の東京の物流市場については、1) 企業の業況判断は前期比で改善しているものの、W型の景気回復を警戒する企業は多く、需要は引き続き低迷した。こうした先行き不透明感は、物流効率化に向けた動きを一層加速させている、2) 今後12ヶ月の見通しとしては、輸出入や生産を表す指標が直近のピーク(2008年下半期)と比較すると概ね8割程度の水準にとどまっているものの、継続的に改善しており、先行きについては、輸出や生産は成長性の高いアジア経済の改善が続くもとで、増加基調で推移する見通しである。したがって、現在低迷している需要は近く底打ちした後に緩やかなペースで回復すると考えられ、一方で供給は比較的控えめな水準であることを考慮すると、賃料は底堅く推移するものと予想される――としています。

 また、J-REIT市場については、1) 2009年第4・四半期末で41銘柄が上場しており、年間を通して新規上場あるいは上場廃止は見られなかった、2) 市場全体の時価総額は前期比6.7%減、前年同期比3.1%増の2.7兆円となり、資産総額は7.9兆円と前期比ほぼ横ばい、前年同期比4.2%増加した、3) 市場動向としては、不動産価格の大幅な下落を受けて、J-REITが旗艦物件を売却するケースが相次いだ――としています。

 弊社リサーチ&アドバイザリー部門の責任者でローカル・ダイレクターの赤城威志は、「東京Aグレードオフィス賃料の下落幅は2009年第2・四半期以降、3四半期連続で縮小していることから、2010年前半にも賃料は底に達すると予想している。また、今期における大型取引『パシフィックセンチュリープレイス』の売買成立や資金調達環境の改善を背景としたJ-REITによる物件取得の増加は、売買市場においても新たなトレンドが起こり始めたことを示しており、着実にマーケットの回復期が近づいていることを実感している」としています。
 
 アジア・パシフィック地域経済の特徴としては、1)貿易活動の回復基調は2009年第4・四半期に勢いを増し、域内の主要な輸出国では輸出が2008年第3・四半期以来初の対前年比増加となった、2)ほとんどの国でインフレ圧力は抑えられているものの、域内の政策決定者は一部市場における資産価格の急騰を懸念し始めており、アジア・パシフィック地域ではヨーロッパや北米よりも早く金融の引き締めが始まっている。3)域内の一部中央銀行は金融引き締めを開始しており、各国政府は今年支出を減少させ始めるものの、世界経済の下振れリスクが継続しているため、景気刺激策の巻き戻しは段階的となるだろう。アジアでは特に最近多くの経済指標が改善していることを受けて、各国の指導者が輸出依存型の経済構造の見直しに対する注意を怠ることが懸念される――としています。
 
 アジア・パシフィック地域の不動産市場の現状としては、1)低金利と投資家の景況感改善が相まって、2009 年下半期に域内の投資活動が好転した。域内の商業不動産投資は2009年に前年比23%減の660億米ドルとなったものの、2009年下半期の投資額は前期比38%増となっている、2) 日本は依然として域内最大の投資市場で、2009年の投資総額の40%近くを占めている、3) アジア・パシフィック地域の取得事例の大半は、国内投資家によるものだった。ただし、外国人投資家も意欲を増している。クロスボーダー投資は2009年の取引総額の25%を占め、2009年上半期から下半期にかけてほぼ3倍となった、4) 2009年第4・四半期の新規のリーシングは、主に現地のテナントがより割安な賃料でスペースを確保することを目的として移転やアップグレードを行ったもので、特に上海、北京、東京などでこれが顕著だった、5) オフィス賃料は2009年第4・四半期に多くの市場で下落し続けたが、そのペースは減速した。また上海および香港のほとんどのサブマーケットで賃料は底入れした。テナント需要は短期的には景気後退前の水準に回復しないと見られているため、2010年のアジア・パシフィック地域の賃料上昇は比較的緩やかになると予測される――としています。
 

* 東京CBD(中心業務地区):千代田区、港区、中央区

** 大阪CBD(中心業務地区):北区、中央区


ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルなサービス会社で、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、国内外を問わず世界中で広範囲な知識を有する専門家が、不動産に関するサービスを提供しています。グループの2009年度の収益は約25 億ドルで、全世界の60 カ国、750 以上のマーケットにおいて180以上のオフィスを持ちビジネスを展開しています。 また、プロパティサービス及び企業向けファシリティマネジメントサービスにおける世界のリーディング カンパニーとして、約1 億3,000万平方メートル(3,934万坪)の不動産を管理しています。 ジョーンズ ラング ラサール グループにおいて不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネージメントは、総額約400 億ドル以上の資産を運用しています。詳細な情報はホームページをご覧下さい。
http://www.joneslanglasalle.co.jp
ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在では13ヶ国に74 の拠点を持ち、17,700名以上のスタッフがビジネスを展開するに至っています。