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News Release

Tokyo

コーポレート・ガバナンスに効く、戦略的な企業不動産マネジメントを提唱 『日本企業のCRE推進に関する調査2015年』を発刊


​​2015年7月16日 東京

総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、日本におけるCRE(Corporate Real Estate: 企業不動産※1)推進に関する傾向や課題を世界と比較した隔年の調査レポート「日本企業のCRE推進に関する調査 &J LL日本企業CREインデックス ※2 2015年」を発表しました。

本レポートは、JLLがグローバル企業を対象に隔年で実施している「企業不動産(CRE)のグローバルトレンド調査」の中から、日本企業の回答を分析し、日本企業の傾向を独自にまとめています。グローバルトレンド調査2015年は、世界36ヵ国、544名のCRE担当者を対象に、CRE部門の体制、経営トップの関わり方や理解度、CRE戦略と企業戦略との整合性などについて調査を実施、日本は31社(うち、従業員1,000名以上の企業28社)を調査対象としています。

今回の調査では、「日本企業でCRE部門と経営トップとの関係性の緊密化」、また「CRE部門による企業全体の生産性向上や企業価値向上に対する貢献期待」において、前回2013年調査から進展が見られ、CREと企業経営との連携に向けた動きが見えてきました。

しかしながら、経営トップの期待が目先の「コスト削減」に偏重しており、資本効率向上等の重要な経営戦略が不動産戦略にまでうまく落とし込まれていない現状が示されています。また、グローバルトレンドと比較すると、CRE部門に対する「権限移譲」は弱く、「CRE部門に対する経営トップからの支援やコミットメントの欠如」や、「CRE部門と企業内の他部署との連携不足」、「分散した組織構造」が、CRE戦略におけるガバナンスの足かせになっていることが鮮明になりました。

本レポートの主な調査結果は以下の通りです。

生産性向上におけるCREへの貢献期待は高まる
日本企業の経営トップが期待する生産性向上の項目は、ワークプレース59%(前回比27%増)、業務56%(同28%増)、資産46%(同4%増)、人54%(同25%増)と、生産性向上に対する貢献期待が高まっている。このトレンドは、価値創出にCRE部門に高い期待が寄せられていることを表している。しかしながら、日本企業の経営トップは、CRE部門が生産性向上に貢献できる潜在能力をまだ十分評価できていない可能性も示唆している。

経営トップの期待成果は「コスト削減」を最重要視。ROA、ROEに対する推進認識は低い
CRE部門の成果として経営トップが最重要視しているのは、コスト削減で86%。資産価値(29%)、利益(25%)と続き、資本効率の戦略指標であるROAは21%、ROEはわずか4%に留まった。グローバルでは不動産をコストと捉えるより事業利益を生む資本と捉え、ROAやROEを重視する考え方が強まっているが、日本企業では、経営層のCRE推進における資本効率改善の認識が未だ低いことが示されている。

日本のCRE部門の権限移譲は、未だ弱含み
日本企業の60%以上が、CRE部門への権限移譲について2013年以降変化していないと回答している。一方、グローバルでは、70%以上が権限移譲について、「とても強くなった」「強くなった」と回答。グローバル企業と比較し、日本企業のCREの権限移譲の遅れがCRE推進力の弱さにつながっていると受け止められる。

日本のCREの価値向上を阻害するのは、経営トップからのコミットメント欠如
日本におけるCREの価値向上を阻む要因は、「分散したCRE機能」、「経営トップからの支援/コミットメントの欠如」、「広範囲にわたる事業部門との連携の欠如」が挙げられた。グローバルでは、「財務上の制約」が最大の要因となった。

現在、日本の産業界ではコーポレート・ガバナンス(企業統治)の構築とそれに向けた具体的な方法論について議論され、多くの上場企業は、経営指標として自己資本利益率(ROE)や総資本利益率(ROA)などの資本効率の向上を目標として掲げています。また、コーポレート・ガバナンスの強化を背景として、多くの日本企業がCREに対する関心を高めていることも事実です。

JLLは今回の調査結果や分析を通じて、「不動産の効率化や適性化」は、純利益の創出や不動産資本の有効活用が企業価値向上に直結することから、CRE戦略を経営戦略の重要な柱に引き上げることが、重要になってくるとみています。

JLLマーケッツ事業部オキュパイヤーサービス統括部長 佐藤俊朗は次のように述べています。
「日本企業のコーポレート・ガバナンス構築に関する話題が議論される中で、日々お客様からの経営課題と不動産戦略の連動の難しさを耳にします。日本のCRE担当者の声を投影した今回の調査結果は、企業の不動産戦略が企業価値向上に大きく貢献できるチャンスを示していると強く感じています。
不動産資本を最大限に活用し、適正化することで、資本効率の改善が可能になり、最も重要な経営資本である社員の働き方や企業の活力も向上します。従って、経営層が経営戦略を不動産戦略に具体的に落とし込み、一貫したコミットメントで支援することが、CRE部門全体の強さと活力を生み、そこにJLLのアウトソーシングサービスが戦略的な付加価値を提供できると考えています。今回の調査結果を材料に、CRE部門のご担当者と経営層のコミュニケーションが深まることを願っております。今後もJLLは、ワークプレース戦略、資産活用戦略、アウトソーシング戦略を通じ、CRE推進に係る人の「働き方」を変えていくことを支援して参ります」

※1 CRE(企業不動産)とは、経営や事業にとっての不動産価値を最大化するための活動や不動産戦略
※2 日本企業におけるCRE推進の現状と、世界のトレンドを定量的に比較した業界初のベンチマーク。日本と世界の企業から得た回答を比較し、現時点でのそれぞれのCRE推進の位置付けにおけるギャップを数値化したもの




JLLグループについて
JLLグループ(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約58,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約47億米ドル、総売上高は54億米ドルに上り、フォーチュン500にも選出されています。2014年度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億1,620㎡(約9,486万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,180億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベスト マネジメントは、総額553億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インクの企業呼称及び登録商標です。

JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、80事業所で30,000名超のスタッフを擁しています。2014年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックでは7ヵ国・地域で「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞、 また2013年ユーロマネー・リアルエステート・アワードにおいては9つの賞を受賞しました。